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zoom RSS 「染織の黒衣たち」

<<   作成日時 : 2009/07/23 00:43   >>

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 この本は、染織を黒衣として支えてきた人々を尋ね、書き下ろした本です。とても地味な内容ながら、ものを作ることが好きな人には興味深い内容かと。

染織の黒衣(くろこ)たち
法政大学出版局
菊池 昌治

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 よく目にする着物関係の本だと、着付けや着こなし、着物の柄、織りや染めの種類や産地についてかかれたものはよく目にします。でもこの本はひと味違います。どちらかというと、以前紹介した「失われた手仕事の思想」に近い内容です。


失われた手仕事の思想 (中公文庫)
中央公論新社
塩野 米松
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 「失われた手仕事の...」が、船大工や釣り針、石積みなど民芸品的要素が強いのに対し、西陣を中心に着物関連産業について取材し、まとめられています。

 機織りに使う「筬(おさ)」や「杼(ひ)」、「綴機(つづればた)」、「整経(せいけい)」、「綜絖(そうこう)」、「紋紙(もんがみ)」などなど。通常の染織りの本では、サラッと書かれているものについて、その一工程、一部品等についてさえ連綿と続く職人や生産者たちの矜持が存在することがわかります。特に西陣において、細かく分業制を取ったことで、それぞれに最高の品質のものが編み出され、それが組み合わされることでさらに質が高められてきたことがわかります。その一方で、近年の後継者難や職人の高齢化でその一部が櫛の歯が欠けるように欠け出しており、消え去ろうといていることがわかります。

 優れた木の道具がプラスチックで代用されたり、天然染料が生産者の減少やコスト高で、安価で便利な化学染料に移ったり、図案がデジタル化したり、時代の流れ・生産性の向上と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、何かすっきりしないものを感じます。

 変えても良いところと、変えてはいけないところはどこなのか。一度失ってしまえばそれを取り戻すには気の遠くなるくらいの時間やお金、努力が必要になってきます。現在のところ着物が日常着からはずれてしまい、需要と供給のバランスから生産が落ち込み、技術の研鑽の場が稼げない、それだけでは生活できないから後継者も育たない。それでもなんとか次に...という努力もされ、育っている人もいるわけです。

 天然繊維の利点、着物の良さは、私が毎日着物を着ることでとてもよく感じられます。洋服を着て過ごした経験があるのでいっそうよくわかります。何かを少し離れたところから観察するという経験も必要なのです。

 少し話は変わりますが、実験室で使っている遠沈管(遠心機でまわして試料を集めるガラスの試験管)が少なくなったので注文しようとしたのですが、既に生産中止になっていて、ならばオーダーメイドでと国内外のメーカーに問い合わせたのですが、現在使っている遠心機の回転数に耐えられるだけのものが作れませんという回答で驚いてしまいました。必要ならプラスチック製のものを買ってくださいということでした。現在使っている製品もそう古いものではないと思うのですが、作れないというのはなぜなのか、とても考えさせられました。あまり機械に頼りすぎて、手を使わなくなってきているのでしょうか? 原料が採れなくなっているのでしょうか? 新素材などもどんどん作られていますが、私たちが失っているものは何なのでしょう。伝統技術だけではないかもしれません。

 めんどくさがらずに少し手を使うことをやってみませんか? たまにはティーバックをやめて、紅茶を茶葉からいれるとか、インスタントをやめてコーヒーを粉から入れてみるとか、そんなちょっとしたことから変われるかもしれませんよ。自分で体験することで、新しいものと昔からあるのもののすばらしいコンビネーションを新たに思いつくかもしれません。そうすると、今衰退しつつある伝統産業が新しいものとして復活出来ることになる。そうすると色々な雇用も生まれるし、着るものでみんなの健康もずっと良くなる。そう考えると、とても楽しいですよね。

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